糞日記

イェイ!人生!

10月13日

 カップ焼きそばの湯切り口の穴にひっついたキャベツを、男はひどく冷徹な顔のまま見つめていた。

 男は普段怒りをあらわにすることが大の苦手だ。そのせいか、このような自分の思い通りにならないキャベツなどにはめっぽう厳しい。

 「そもそもカップ麺のキャベツなどキャベツかどうか怪しいもんだ」そう吐き捨てると男は張り付いたキャベツごと蓋をゴミ袋に放り投げた。男はニコリともしない。

 

 本当のことを言うとカップ焼きそばのキャベツ、男はこれが大好物なのだ。それでも彼は自らの意に介さないキャベツを許すことが出来なかったのだ。

 彼は泣いた。己の器の小ささに。泣きながら蓋の上で温めておいたソースとふりかけと青のりをかけた。そして食べた。犯した過ちを振り払うようにすすり食べた。容器の端の方にソースが溜まっていて、そこにヒタヒタになったキャベツはお箸で掴み辛い。男は諦めた。男のお箸の持ち方が、それが原因で女の子にフラれるほどに汚いから。それに男はけっこうお腹いっぱいだったのだ。

 

 それでも男は、カップ焼きそばのしんなりとしたキャベツを愛している。たまごボーロやおさかなソーセージと同じくらい愛している。

 

最近、初めてバックトゥーザフューチャーとターミネーターを見た。

素敵な本とか素晴らしい映画とか面白い漫才コント落語を見た時、僕は手放しに喜ぶことが出来ない。複雑な顔をして早足で家に帰る。扉が閉まった瞬間、玄関でゴロゴロ転げ回りながら泣き叫ぶ。「あー!!面白かった!面白かったなぁ!!悔しいなぁ!!あれ俺が思いついたってことにならないかなぁ?ならないかなぁ!!」靴の中の砂が口に入って嫌だ。

 

はえづきながら庭の車庫に行き、デロリアンに乗り込む。目の周りは赤いまんまでハンドルを握りアクセルを踏む。免許証は持っていないけどSuicaなら持っている。行先は過去。あの作品を発表する前にあの人を殺したら、僕が思いついたことになる。エアガンと果物ナイフをトートバックに入れて血眼になってあの人に会いに行く。

 

でも僕はケンカが弱いから返り討ちにあう。完敗!それでも諦めきれず、なるべく哀れな声で懇願する。

僕「あなたの作品面白かったです!感銘を受けました!なんとか僕が思いついたことになりませんか??」

誰か「絶対にヤダです」

僕「畜生め!」

誰か「面白いと思ったなら素直にそれを楽しみなよ。悔しいならそれを超える努力をしなよ。」

僕「正論は嫌いだ!バイバイ!!」

誰か「バイバイ」

 

家に帰ってすぐに僕は筋トレに励む。腕立て、腹筋、スクワット。牛乳にプロテインを混ぜて飲む。ゴクゴクゴク。ぷはぁ!絶対に強くなってやる。強くなってあいつを殺してやる。そしたら僕は面白くなれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

10月5日

「かわいい」とよく言われる。

これは僕の背が低くて動きが女々しいからだと自己分析している。馬鹿にしたニュアンスは多少なりともあると思ってる。けど仕方ないとも思う。

 

物心がついた頃から小学校低学年くらいまでは、主に姉の友達とかにチヤホヤされまくった。今よりも小さくて素直だったから。しかしそこから中三くらいまで下り坂を転がり続けた。ゴロゴロゴロ。この時期の女の子はやっぱり50メートルを7〜6秒台で走る男が好きなのだ。僕は9秒台だ。モテる男はいつも僕の2秒ほど先にいた。

 

しかし、中学を卒業してくらいから再び「かわいい」と言われるようになった。僕は面食らって「うぇ、へへへ、へ」みたいな声を出していたと思う。「かわいい」と言われているのは僕だけじゃなかった。僕と同じくらい冴えなくて同じくらい気持ち悪い反応をしている男子を多々見かけた。僕のことを「かわいい」と言っている女の子は、サ行が発音できない学年主任のおじいちゃん先生とか郵便ポストとかアパートのことも「かわいい」と言っていた。僕には冴えない男子も学年主任も郵便ポストもアパートも「気持ち悪いな」「公務員だな」「赤いな」「賃貸かな」としか思えなかった。でも僕のことを「かわいい」って言ってくれてた女の子を「かわいい」とはあんまり思わなかった。

 

僕は二十歳を過ぎた今でも「かわいい」と言われる。恥ずべきことだと思っている。それでも「かわいい」と言われた時に「うぇ、へへへ、へ」とはならなくなった。慣れたからだ。ヘラヘラしながら「あ、よく言われます」って返すことが多い。それもどうかと思う。今後は「君の方がかわいいよ」って返そうかな。やっぱりやめとこう。こんなことを言うやつはかわいくないからだ。

 

 

 

よるよなか2

元カノのnoteを見つけて熟読した後「よし。俺のブログの方が面白い!」と勝利を確信する5時15分。

俺は一体何と戦っているんだろう。泣きそうになりながらパジャマ替わりのパーカーの紐の先っちょの玉の部分を噛んでいる5時19分。

9月30日

一昨日、ズボンのポケットにティッシュを入れたまま洗濯してしまった。洗濯物がティッシュまみれになる。普段はティッシュ1枚くらいなんの気にもとめないが、洗濯機に入りこんだティッシュは1枚で全部が嫌になる。嫌になりすぎてその日は普段は見ない痴漢モノ(言ってもバス痴漢よ?)のAVで自分を磨いた。多めにティッシュを使ってやった。1枚の威力は凄まじい。

 

昨日は普段の目玉焼きにベーコンを1枚付けた。それだけで僕はめちゃくちゃ気分が良くなる。「目玉焼き」は「ベーコンエッグ」に進化する。僕も鼻歌(セロリ)を口ずさんじゃう。1枚の威力は凄まじい(鼻歌を口ずさむってなんだ。鼻歌って言ってんじゃん)。

 

今日はズボンの中にベーコンを1枚入れたままで洗濯をしてしまい、ズボンもパジャマもお気に入りのTシャツもベーコンまみれになってしまった。しばらく呆然と立ち尽くしていると、突然洗濯機から眩い光が溢れ出した。次の瞬間、洗濯機の中からベーコンの神様が出てきたんだ。

神「私はベーコンの神だ。ベーコンを無駄にするんじゃないブヒ。」

僕「いやいや、食肉加工食品の神様て。」

神「おいおい、しょっぱい事言うなブヒ。」

僕「ベーコンは豚肉の塩漬けですからね。しょっぱい事も言いたくなりますよ。」

神「こいつ〜!」

なんて。

 

 

 

Qさて、この文章は途中から「虚構」となっております。いったいどこからでしょうか?

 

 

 

A正解は「普段は見ない痴漢モノ〜」からでした。僕は普段から痴漢モノを見ます(言ってもバス痴漢よ?)。

よるよなか

住んでるアパートの下にあった自動販売機が無くなっていた。全然気がつかなかった。「こつぜん」って感じで居なくなっていた。家に帰るとあの娘の荷物だけが全部無くなっていて、机の上に「ごめんね、もう疲れたの」とだけ書かれた手紙が置かれている...みたいな気持ちになった。暗い気持ち。

 

とぼとぼ1分ほど歩くと、缶とペットボトルの中間みたいな容器のポカリとオロナミンCが110円で売られている自動販売機、あらわる。こっちの方がいいじゃんけ!!「女なんて星の数いるんだからさ!なんなら...あたしと付き合ってみる?......なんて!冗談だよ。本気にした?」と小癪な笑みを浮かべる男ウケ抜群女ウケ最悪な女に慰められる...みたいな気持ちになった。明るい気持ち。

 

俺はその自動販売機を朝まで抱いた。

 

「僕は自販機ヤリチン」より、一部抜粋

9月12日

久しぶりに書きます。そしてもっと久しぶりにゲームで遊びました。

 

生活における大体のことが苦手なのですが、ゲームもそのうちの一つです。不器用で飽き性でビビりなので、どの系統のゲームもすぐにやめちゃいます。全自動ゲームは1日1時間マシーンです。

 

中学の時に「モンスターハンターセカンドG」が流行ったので僕も買いましたが、序盤に出てくる火を噴く鳥みたいなモンスターに全然勝てなかったのでやる気を無くしました。こちらに危害を加えてこない草食獣を一方的に狩ることで全能感を得る、といった斜めからの楽しみ方しか僕には残されていませんでした。

 

落研を引退する時に、2つ上の割と高給の会社に就職したものの実家暮らしで特に趣味などもなく風俗に金を溶かしてばかりの先輩が、差し入れとしてPS4をくれました。多分エンターテインメントとはなんなのかが分からなくなってしまっています。誰か彼を救ってあげてください。

 

そんな不憫なPS4を持って帰っていた同期が面白いソフトを買ったと聞いたので、なんとなくやりに行ってきました。「デトロイトビカムヒューマン」というゲームです。アンドロイドが意志を持ち始めて...といった世界観のゲームなのですが、ストーリーが面白すぎてどハマりしました。その日予約してたバイトの面接をぶっ飛ぶくらいのどハマりでした。

 

様々な選択肢があってそれによって周りからの評価や今後のストーリーが変化していくのですが、これがまた難しい。僕は人の悪口をよく言うのですが、その人が僕の悪口を言ってたらすごい凹むタイプの人間です。つまり、みんなに好かれていたいです。なので皆に好かれるようにコマンド入力をしていこうとしてみるんですが、何故か全部裏目に出てしまい滅茶苦茶皆から嫌われていきました。現実みたいで怖かったです。

 

好戦的な女のキャラがいて、上手く行けば彼女にできるしチューもできるというアドバイスを貰いました。僕はチューがしたかったので頑張って戦争を起こしまくったのですが、悲しいかな戦闘シーンが何よりも苦手なのでボコボコにされて彼女を怒らせてばかり。最終的に敵の弾幕から彼女を助け出そうとして失敗し、彼女は普通に銃殺されてました。チューしたかったです。何故か穏健派の黒人にだけは評価されました。

 

余談なのですが、僕のおばあちゃんはボケ予防で毎日ファミコンぷよぷよでサタンを倒しているので滅茶苦茶にぷよぷよが強いです。その昔対戦した時に12連鎖くらいカマされて惨敗しました。小学生低学年くらいの時でしたが、何も出来ぬまま画面いっぱいにおじゃまぷよを落とされた光景は今でも覚えています。東京大空襲くらいエグかったです。僕のゲーム嫌いは潜在的にここから来てるのかもしれません。

 

「余談なのですが」とか言いましたが、全部余談でした。ごめんなさい。さようなら。